乳房の痛み、癌を過剰に心配しないで
乳房の痛みとその原因
原因はよくわからない
乳房に関連する痛みは、すべての年代の女性に現れます。乳房がズキズキ、張り、違和感など、いろいろな言葉で
表現されます。また、わきの違和感、つっぱりなどもよくいわれる症状です。これらは癌のサインではありません。
生理痛は生理が終わればなくなりますが、乳房痛は一生ものです。この年になってなんで?とおっしゃるご高齢な方も
よくお見かけします。原因は生理の前に乳房が張って痛む以外の症状については説明できません。癌と関係ないので誰も
解明しようとしないでしょう。(本当にまれですが、乳がんができて周りの乳腺組織を押すことにより張って痛む
ということはあります)
しかし痛みがあれば悪いものを想像してしまうのもわかります。当院にも乳房に関連した痛みでいらっしゃる方が
多勢います。痛みは関係ないよと思いつつこのような方々に乳房の検査をすると200人に1人ぐらい偶然乳がんが
見つかります。その人がSNSなどで、痛みで癌がみつかったと発信してしまうとパニックが起こってしまいます。
痛みに対する対応
乳房の痛みは多くの女性が経験する症状で、いきなり癌を想像しなくていいのですが、発熱や乳房の赤みがあったら
乳腺炎ということもあります。痛みが2週間ぐらい続いたら専門医を受診してください。
特に異常がない場合はその痛みと付き合っていかなければなりませんが、歩いただけで乳房が痛むというような、
日常生活に影響がでる場合などは、若い方にはできませんが、ホルモン剤の治療することもあります。